新築をご検討の方が住宅展示場で失敗しない為に
今まで住宅業界に長くかかわってきて、新築をご検討の方が結果的に家づくりで失敗したとご相談を聞いてきた中で、総合展示場で片っ端から沢山の展示場をみたという方が多いことがわかりました。
- 何故沢山みると良くないのでしょうか?
沢山住宅展示場をみればみるほど失敗する?
住宅展示場には住宅会社の営業マンが待ち構えており、各々の展示場で自社の商品がいかに良いかをPRしてきます。
自社の商品が最高のものだと教育されてきている営業マンは各々皆それなりに納得性の高い話をしてきます。
そうすると新築をご検討のお客様はどの会社の商品が良いかわからない状態になります。
結局フィーリングが合った営業マンの住宅会社を検討することになりますが、それがお客様に合った家づくりになってるとは限りません。
- 新築で失敗しない為にはどのような選び方が良いのでしょうか?
お客様自身の要望を明確にする
賢い新築住宅の選び方をする為には、沢山ある展示場の中から自分たちの要望を叶えられそうな住宅会社を事前に確認した上で見に行くことをお薦めします。
例えばですが大きな窓を希望のお客様がツーバーイフォー(2×4)工法の住宅会社に行くのはあまり意味がありません。
それは2×4工法は柱ではなく壁で支える工法の為大きな窓をとって壁を少なくしたら耐震性が保てない為です。
そういうことを知らないとお客様の要望を叶えられない住宅会社の展示場にも入ってしまい無駄な時間と労力を使ってしまうばかりか、本来要望を叶えられるはずの住宅会社の検討時間が割かれるか最悪見そびれてしまう可能性もあります。
ですからまずは展示場に行く前に事前に住宅会社の情報を得てから新築を探しましょう。
そしてそのような住宅展示場に行く前に必要な事前情報を直接色々聞きたいということであれば、どうぞお気軽に住宅の窓口の弊社「住まいるネットワーク」にご相談ください。
- 新築で失敗しない為には何を基準に考えればよいのか?
基本はお客様がどんな家を希望かということが新築を選ぶうえで非常に大事です。それは例えばご両親と住む二世帯住宅しないといけないという様に必ず満たさないといけない絶対条件と、自然素材の家が良いというような出来れば満たしたい希望条件に分けられます。
絶対条件は必ず満たさないと家を造る意味がないので家づくりに反映させないといけませんが、希望条件は満たしたいですが予算などの制限によって出来なくても仕方がないというものです。
まずはこの絶対条件と希望条件に分けて整理する必要があります。そして希望条件の中の優先順位をつける必要があります。
場合によっては希望条件ではあるがそのお客様にとってはこれが満たされないと新築を建てる意味がないというぐらいの絶対条件に近いぐらいの強い要望もあると思いますが、そういった強い要望のものは希望条件の中では優先順位のトップにくるわけです。
希望条件は新築を立てる際の予算によって満たせるか満たせないかを判断することになります。大事なことはきちんと優先順位を決めて判断をしていくことになります。この絶対条件、希望条件の優先順位を決めておかないと自分の中で要望がぐちゃぐちゃになり何を基準に家を建てれば良いかわからなくなりますし、結果的に新築で失敗する要因となります。
- 絶対条件的な要望例
- 土地から探す
- 建替え
- 市街化調整区域での建築
- 単世帯住宅
- 二世帯住宅
- 狭小敷地、変形敷地に合わせた設計
- その他
- 希望条件的な要望例
- 床や壁に自然素材を使いたい
- ロフトが欲しい
- 書斎が欲しい
- 大きなバルコニーが欲しい
- ビルトインガレージが欲しい
- 出来れば平屋が良い
- その他
二世帯住宅を考える
ご両親と同居する二世帯住宅はご実家の土地に建てられたりする為若世帯が新たに土地から探す必要がなかったり、若世帯の子育ての協力をご両親にしてもらえたりなど色々とメリットはありますが、新築を検討する時に注意しないといけない点もありますので気をつけましょう。
まず同じ二世帯でもご主人のご両親と同居する場合と奥様のご両親と同居する場合で大きく違います。ご主人のご実家に同居ということになると一般的にはキッチンは2つあった方が良いと思われます。逆に奥様のご実家に同居の場合はお母様と奥様が親子同士であまり気を使わなくて済む関係ということでキッチンは1つでかもしれません。
その奥様の実家の場合苗字が変わる為独立性を強調する為にも玄関を2つにするケースもあります。ただいずれのケースでもキッチン、お風呂、玄関、階段などそれぞれのご家庭のご事情によって2つあった方が良いかの判断はわかれますのでご注意下さい。
二世帯住宅というのは今まで各々のリズムで生活していた別の世帯が一緒になるわけですから家族とは言っても何か衝突などが起きる可能性はあります。住む前は良い関係でも一緒に住むと見えてくることなどもあります。金銭的に許す状況であればなるべく設備は2つずつに分けた方がよりベターかもしれません。
キッチンを考える
昔の家ですとキッチンは壁向きのキッチンが多かったわけですが、今の時代はカウンタータイプの対面式のキッチンが増えました。そしてそこからの進化型でキッチンのまわりをぐるっと回遊出来るアイランドキッチンも出てきました。
また同じ対面でもダイニングテーブルを対面側に置くレイアウトとキッチンからダイニングテーブルを横一直線に置くケースもあります。最近では配膳のし易さから後者のケースが増えてきてます。
収納を考える
家を建てられる方がほとんどの方が収納が沢山欲しいということをおっしゃいます。確かに収納は大事ですのできちんと取った方が良いのは確かです。ただ収納も取り方によってはスペースだけとって無駄な収納になる可能性もありますので気を付ける必要があります。
例えば皆様よく寝室にウォークインクローゼットを欲しがりますが、とり方によってはウォークインより壁に一直線の普通のクローゼットの方が収納量として取れる場合もあります。スペースの取り方によって検討した方が良いです。また床を上に開けるタイプの床下収納も実は物を上に置いてしまうと物を取り出しにくいということで使い勝手が悪い場合があります。
床下収納であれば和室などで小上がりになっている部屋の段差を利用して引き出しタイプの床下収納の方が使い勝手は良いかもしれません。また収納の基本は動線上に収納があるということも使い勝手に影響してきますので頭においておいて頂ければと思います。
鬼門を考える
鬼門というのは家相の考え方で北東が鬼門で南西が裏鬼門になります。この鬼門裏鬼門に玄関やトイレやキッチンを置くことは良くないとされています。ただ実際には家の中心から北東と南東を結ぶ線から少しでも外れていれば良いと言われています。
実際に家相に従って建てた方が良いのですか?と聞かれることがありますが正直家相上で全てを満たして間取りを作るというのはかなり至難の技で本当に暮らしやすい間取りになるかというのは疑問です。
家相というのは例えば北東は一番湿気が溜まる場所なのでそういう場所にトイレなど好ましくないという一つの例で言うと、確かに昔の廁的なトイレではそういうことは当てはまりましたが今は水洗トイレですからほとんど関係がありません。
また家の中心に階段を持ってくると良くないなどとも言われますが、これも昔の大黒柱が家の中心にあった日本の伝統的な家の作り方だと確かに構造上で考えると良くなっかたかもしれませんが、今の住宅は大黒柱があるような作り方で家を建てないですし、構造上も構造計算やバランスをとって建てているので、仮に家の中心に階段があったとしても問題ないと思われます。
また玄関と外の門が一直線なのも良くないと言われていますが、これは昔は敵が攻めてきたときに一直線に攻められたら危険という意味で言われていたそうですがこれも現代においては当てはまらないものです。家相というのは基本的にそれぞれに意味があったものですが、昔でいえば建築基準法なども無い中で家を作っていく上で最低限こうした方がよいというルール的なものであったので、現在の様に世界でも最高レベルで厳しいと言われる日本の建築基準法を元に作られる現在の日本の住宅にはもう過去のルールになったのではないかと考えられます。
ただ気持ちの問題もあるので鬼門裏鬼門のラインから玄関ぐらいは外すという方も多いのも事実でそれはお客様のお考え次第でよろしいのではないかと思われます。言えることは家を建てるからといって家相の本などを買ったりする即興的なレベルであればあまり気にしない方がよいでしょう。
それとよく家相と風水を混同される方がいらっしゃいますが全く別物です。家相は日本に伝わるものですが風水は中国から伝わってきた考えです。家相にとっても風水にとっても良い家というのは相反することもあるのでまず不可能ということは覚えておいて下さい。